大いなる凡作 映画「スティーブ・ジョブズ」

年末年始はテレビで映画が大量放送!!

ということでそのうちの一本、スティーブ・ジョブズを見ました。

おおまかな概要

映画「スティーブ・ジョブズ」はご存知、アップルの創業者、スティーブ・ジョブズの伝記的作品です。
なお、映画スティーブ・ジョブズは現時点で2作品あり、一つは2013年に公開された、アシュトンカッチャーがスティーブ・ジョブズを演じる作品、もう一つは日本では2016年に公開された、「ソーシャルネットワーク」脚本のアーロンソーキンが脚本を書いた2作品があります。

私が今回見たのは2013年に公開されたもの。
冒頭でipod発表会が少しだけ流れますが、主にジョブズの大学時代からパーソナルコンピューター「apple2」の開発、そしてアップルを追放され、アップルに再度復帰するまでを描いています。

なお、以下に感想を記載しますが、前提としてスティーブ・ジョブズの伝記などを読んだこともありませんし、特にアップルについて詳しいわけでもありません。
知識に乏しい、一般人の感想として読んでみてください。

感じたこと

この映画の中では、ジョブズは我が道を行く天才、そして孤独に陥る天才、として描かれています。
ある意味では、私が思い描いていた通りのジョブズがそこにはいました。

創業期には少し無理を通しながらも信頼できる仲間に囲まれ、自分の作品を作り上げて行くが、組織が大きくなるにつれ自分が招聘した役員たちと対立し、徐々に昔の仲間たちもジョブズから離れていきます。
その中で経営方針の対立からジョブズはアップルから追放されることになります。

結局、ジョブズがいなくなったアップルコンピュータは上場来最低株価をつけるなど低迷し、結局はジョブズに再度復帰を促します。

言ってしまえば、創業者の伝記にはありがちな物語構成がそこにはありました。

おすすめはジョブズやアップルについて詳しくなってからの視聴

私はこの映画からはWikipediaスティーブ・ジョブズの項目を超える情報を得ることはできませんでした。

例えば、同じ個人の歴史に触れた大河ドラマ真田丸」と比較すると真田丸にはwikipediaにはない、「物語性(=創作性)」が存在しました。
真田を強く憎む家康 憎悪の対象である弟や父を救おうとする信之 そんな信之に家を守ることを望む信之の妻・稲

など、そこには単なる歴史から離れた(創作ですが、)「人間ドラマ」が存在しましたが、スティーブ・ジョブズには他を圧倒するような「人間ドラマ」を感じることはできませんでした。

個人的には、伝記や歴史を描いた物語は「創作性」が重要だと思っています。
いかに歴史に反しないという制約の中で創作の可能性を探って行くか、そこが作品の魅力かと。この点をあまり感じることのできなかったこの作品は私の中では「大いなる凡作」となってしまいました。

人間ドラマを感じることができなかった一因は私には、事前知識がなかったこと。
他の人の感想を見ると、アシュトンカッチャー演じるジョブズが本物を想起させることなどがありますが、残念ながら私の知識不足からその点は感じられませんでした。

映画『スティーブ・ジョブズ』が最高で最悪だったワケ。

まとめ

今回のこの映画への感想はやはり「ドラマ性をかんじられなかった」ということに尽きると思います。
ただし、映画としてはストーリーは少々不親切ながらも問題なく楽しめましたし、雰囲気もあり最後まで飽きずにみることはできました。
願わくば、もう少しのドラマチックを。