青春映画 「バッテリー」

青春映画

青春映画といえば、少女漫画原作の甘い恋愛とか、タッチのような爽やかなスポーツものとか。
「バッテリー」は後者です。
私はこの映画をみてて、「ズッコケ三人組」を思い出しました。

天才野球少年が…みたいな内容です。
周りが、特にキャッチャーが自分についてこれない苛立ちがあって、周りの大人に野球を好き勝手されて、家族すら障害になって…。

中学生の話を見るなんて、久しぶりだったので新鮮でした。
実は、バッテリーは期待していませんでした。なんとなく、中学生の読書感想文の課題図書みたいなイメージがあり、倦厭していました。

話の内容としては、いい意味で中学生の課題図書でしょう。汚いところがなく、最初から最後までいい気分のままでいられる映画でした。

見所は主人公および仲間の三人、と荻原雅人、岸部一徳の演技でしょう。

主人公の林遣都の「才能を鼻にかけている」感。本当に感じ悪い奴でした。
ただ、そんな奴が、仲間を気遣う場面などでは爽やかさを出してくるなど、イケメンのお得感をフルに感じました。
キャッチャーの丸っこい子も含めて、野球チームの仲間も良い奴そうな雰囲気がでており、喧嘩して仲直りして、絆を深めて、という部分が見ていてうらやましくなります。
仲間っていいですね。

大人の二人は、さすがですね。特に校長先生の岸部一徳が醸し出す、学校という狭い世界内で権力を振りかざし、他者を支配する権力者としての態度。

岸部「野球は君たちのものではない」
荻原「野球はお前たちのものだ」

いいですね。

一つだけ…

この作品で出てきた問題は、
仲間、学校、家族
という軸で描かれています。
そのうち、家族だけ私は嫌な感じを受けました。

主人公の弟は、体が弱く、母親は弟を過保護に扱います。
弟を好きな野球から遠ざけ、主人公が野球やることを否定します。
そして、野球チームに入ると言い始める弟の変化を見て、母親は主人公の存在すら否定します。

結局は、家族の関係もめでたしめでたしですが、私はこの母親が嫌いです。

弟のためという正論を振りかざし、弟が好きな野球を取り上げる。
弟が野球を進んでやりたいと言っているにもかかわらず、主人公に対し「野球をしている姿をみせつけるな」と叱りつける理不尽さ。
岸部一徳よりもよっぽど、狭い世界の権力者の姿をみました。

私は、この女は嫌いです。

まとめ

中学生の持つ良さを見せつけられました。 あと才能の重要性。

もしかしたら私にもあったかもしれない少年時代を垣間見ました。
これから会社か…